労務 × 給与計算

「子ども・子育て支援金」で給与が変わる──
経営者が今すべき4つのこと

2026年5月8日 / 財務コンサルティング事業部

2026年4月分の健康保険料から「子ども・子育て支援金」の上乗せ徴収が始まりました。翌月徴収の会社は5月給与から、当月徴収の会社はすでに4月給与から天引きが始まっています。「何が変わったのか」「会社は何をすべきか」を経営者向けにまとめました。

何が変わったのか

「子ども・子育て支援金」は、少子化対策の財源として新設された制度です。健康保険料に上乗せする形で徴収され、事業主と従業員が折半して負担します。実質的に健康保険の保険料率が引き上がった形です。

2026年4月分から反映されており、翌月徴収の会社は5月給与・当月徴収の会社は4月給与から天引きが始まっています。「なぜ手取りが減ったのか」と従業員から質問が来たら、この制度の説明が必要です。

会社として今すぐやること

給与計算システムの確認

最新の保険料額表に自動更新されているか確認してください。手動設定の場合は要修正です。

納付額を事前に確認

前月より健康保険料の納付額が増えているはずです。金額のズレがないか確認しましょう。

従業員への一言周知

「支援金が上乗せされたため保険料が増えました」と一言伝えるだけで、不要なトラブルを防げます。

人件費の見直し

支援金の雇用主負担分が増えるため、採用コスト・人件費予算を見直す良い機会です。

気をつけること

▸ 支援金は「社会保険料」扱いのため、所得税の計算には影響しません(社会保険料控除の対象)。
▸ 給与明細の内訳に「子ども・子育て支援金」を別表示することを国は推奨していますが、義務ではありません。
▸ 支援金の額は収入・加入保険により異なります。詳細は加入している協会けんぽ・健康保険組合にご確認ください。

経営者として押さえておくべき本質

政府は「国民1人あたり月500円未満」と説明していますが、収入や家族構成によって実際の負担額は異なり、今後も段階的に拡充される見込みです。ここで重要なのは、「給与は変えていないのに人件費が増える」という現象がこれから続くということ。賃上げ圧力と社会保険料増加のダブルパンチを見越して、中期の人件費計画を立てておくことをお勧めします。

労務(社会保険・給与)と財務(人件費・資金繰り)は、本来ひとつづきの問題です。「保険料が上がった気がする」と従業員から声が上がる前に、先手を打って説明できる会社は信頼が違います。制度対応と人件費計画をセットで見直しておきましょう。

給与計算の設定確認・従業員説明・人件費の中期計画など、労務と財務をまたぐご相談を承っています。
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※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法的・税務アドバイスではありません。制度の詳細は加入保険者・所轄機関にご確認ください。